日記の活動をアピールする気持ち

日記の活動をアピールする気持ちの表れと、気持ちの変化

人間椅子の新譜「怪談 そして死とエロス」 あまりに情景が目に浮かぶ曲ばかりなので思うまま書いてしまおうと思った

 2月3日発売の人間椅子の新アルバム「怪談 そして死とエロス」を店着日に購入した。人間椅子は毎回曲のテーマ、歌詞、楽器隊がしっかりと一つにまとまっているのが特徴だと思っているのだけれど、今回はどれも一回聴いたときから情景が目に浮かぶものばかりで、少し感動した。

 

 

 せっかくなのでファーストインプレッションを書いておこうと思って記事にした。なのでこれはレビューなんておこがましいものではなく、単に自分の目に浮かんだ情景や感想を書くだけのコーナーです。まだ聴いていない人はイメージが固まってしまうのを避けるためにも、何回か聴いてから読んでいただいたほうが絶対に良いと思う。

 


人間椅子「恐怖の大王」 (Ningen Isu - Great king of terror )

 

 

 

 

 

 1.恐怖の大王 大王を信奉するものたちの歌。信者の足音、司祭のアジテーション。「恐怖の大王」のフレーズは行進を感じさせる。リフが切り替わると大王が顕現する。大王が現れるとともに信者たちは意味のある言葉を発するのをやめ、唸りながら畏怖を込めて祈る。恐怖の大王はその力を見せつける(ソロ)。リフの切れ味がけっこうモダンっぽい。今作はバシッと止まる演出がちらほらでてくる。

2.芳一受難 物の怪と芳一の歌。「こっちへ来い!」と激しく呼びかける物の怪に対し、一心に般若心経を唱える芳一。琵琶ソロ。曲の終わりとともに耳を千切られたのかもしれない。

3.菊花の数え唄 「ひとつひとなら~」と数え唄の名のとおりの歌詞。八つまで数えたところでリフがシャッフルに切り替わり、お囃子風で始まる三味線ソロ。ソロ後は冒頭の展開に戻るが、琴が入り雰囲気を高める。和楽器とメタルの相性ってなぜこんなに良いのだろう。

4.狼の黄昏 マイナーとメジャーを行ったりきたりするハードロック調の曲。狼の吼え声のパートは楽器隊も哀愁を感じさせるメロディになるのがにくい。Wolf's Twilightと書くとよりハードロック感が出ますな。ギターソロも、ザ!といった感じ。

5.眠り男 ざらざらとしたギターのイントロは古い怪奇映画が始まるような雰囲気。興味本位で覗いた節穴の中に、どぎつい色とどろどろとした色の世界が広がっていた。真っ暗に暗くはなく、ギターソロのあたりは見世物小屋の猥雑な雰囲気が感じられる。

6.黄泉がえりの街 外法・外道の坊主が紹介する街。人心が乱れ退廃してしまった街だが、突き進むリフのおかげでちょっと楽しい。と思いきや、最後の最後で化けの皮がはがれ、ぞっとするような素顔を見てしまう。

7.雪女 雪女と一夜を共にした旅人。雪国に住んでいる人は経験があると思うのだけど、地吹雪に遭った時は泣きたくなるくらい息が苦しいんですよね。上手く息が吸えなくなる。冒頭からのリフは、刻むリフというよりは積み重なる、降り積もるという感じ。吹雪の息苦しさが出ている。雪明りで部屋の片隅だけ妙に明るいのだけれど、雪女の表情はぼうっと薄暗くて見えない。

8.三途の川 三途の川紹介ビデオ。あの頃のヘヴィメタル。ソロの渋さが好きです。

9.泥の雨 一番好きな曲。冒頭の「ドロドロドロドロ…」というリフ(洒落ではない)の良さがすごい。最近のモダンメタルバンドだったら絶対に全ての音を均一にしようとするところを、「ド」と「ロ」の音は違ってても良いんだ、という意思を感じる。お囃子の太鼓も「ドロドロドロ…」だけれど、何か似ている気がする(同じ擬音で書いてるからじゃないのか)。一変して静かになり、3種類の楽器が全ていやらしくしとしとと降る雨を表現し始める。ぬかるみに足を取られながら、肉の塊のような何かがよたよたと歩いてくる(ソロ)。ところで「降りつみ」がどうしても「フリスビー」に聞こえますね。

10.超能力があったなら ノブさん曲。これ…スモークオンザウォーター…いや、「赤と黒」よりは紫っぽくないかな。。。「おいらにテレパシーを授けてくれませんか」だもの。「戦をやめさせ 平和をESP」だもの。サビが「チョゥノリョクガー!」だもの。ノブさんウキウキですよ。ソロが単純じゃなくてとても好き。

11.地獄の球宴 球宴ってなんだ…?と思ったら、生首ベースボールだった。地獄甲子園だった。カットーバセー!ワ!ジ!マ!カットーバセー!ス!ズ!キ!

12.マダム・エドワルダ けっこう難しい曲。下痢弁みたいなベース(褒め言葉)とホラーなギターのイントロから、オクターバーがかかった(?)低い音のリフ。ヘヴィメタルリフから一転、優雅にダンスをしだす。7拍子パートでさらに優雅にマダムの独白。しかしワーミーのかかったギターソロは彼女の狂気を感じさせる。この曲はやっぱりちょっと難しい…(マダムという文字で最初に思い浮かべたのが脹れ女だったせいだと思う)

 

 うーん、書きたい放題書いてしまった。聴きこんでまた新しい発見をしたり、場面を見つけることがあると思うので、この駄文が全てではないことは間違いない。自分やあなたの身になる文章が書けたとはちょっと思えないのだけれど、書きたいことを書くので。ブログなので。

 今回は本当に目に情景が浮かぶ曲が多かったな、泥の雨でちょっと泣きました。頭の中でぬっぺほふが歩いてるとこを見て。

いいから、「なんだぬっぺほふがよたよた歩くって」みたいなの、いいから。脳内っぺほふだから。おわり。